とある山頂道標の話
事案概要
20××年×月××日、Aさんは〇〇アルプスへ登り、山頂に到着しました。
記念写真を撮ろうと山頂道標へ近づくと、なんと、道標が地面から抜けそうではありませんか。
つかんで持ち上げてみると、、、すんなり引っこ抜けたので高く掲げて写真を撮り、元どおり地面に刺して戻しました。
無事下山したAさんは、SNSに登山の記事と山頂で撮った写真をアップしました。
・・・すると、
非常識!!
勝手に抜いても良いのか!?
などという批判コメントがいくつも投稿され、Aさんはやむなくこの記事を削除しました。
飛助の見解
論点
1.Aさんの行為について
2・批判コメントについて
考察
1.Aさんの行為が法に触れるかどうか考えたいと思います。
考えられるのは「器物損壊罪」に該当するかどうかですが、元々抜けるように作ってあり、写真を撮った後には元に戻していて使用不能となった訳ではないので、器物損壊罪には該当しません。
また、この山頂はヘリポートも兼ねており、ヘリの離発着時に道標が邪魔にならないよう抜けるように作ってあり、抜き差しすること自体には何ら問題はありません。
あとは、マナーや管理者権限の問題となってきますが、マナーについては一律に論ずることはできませんし、管理者権限についても、勝手に抜かないよう注意書きがないところを考えると、Aさんの行為のようなことは問題にしていないのではないかと思います。
2.Aさんに対する批判コメントですが、批判の根拠が曖昧なので応戦が難しいと思います。「それって、、、あなた個人の感想ですよね?」という内容ばかりなので、反論してもしきれません。
コメント主は、この道標を誰が管理していて、なぜ抜けるようになっているのか等知らずしてコメントしているはずなので、どうしても反論したければそのあたりでしょう。さらには、道標の管理者を調べて、今回の行為について管理者の意見を聞ければ完璧でしょうが・・・。
飛助的結論
1.Aさんの行為について、特段法的問題はなく、他人から批判される理由は無いと思われますが、「モラル」や「マナー」という曖昧な基準を盾に突っ込まれるとなかなか対応は難しいと思います。
2.批判コメントについて、どうしても反論したい場合は、「なぜそう思うのか」「非難する根拠はどこにあるのか」を聞き返すくらいかと思います。
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